最近、バスの仕事で空港へ行くことが多くなり2週間ほど定点観測をしているが、人も、飛行機も、バスも増えた。
以前の賑やかさには遠くおよばないが、少しずつ人が増えているのを実感できるようになった。
やはり空港はたくさんのひとが行き交う風景がよく似合う。
それでも、夜が更けると出発ロビーは一気にがらんとして物寂しくなる。
飛行機の出発を待つ人びとも寡黙で、期待のこもった旅立ちの表情とはどこか違うような気もする。
空港のみやげもの店の一角に「オリンピックまであと1年」と書かれたパネルを見つけた。
だれもがそんなに簡単なことではないと分かっているのに、もっともらしく書かれたコピーが余計に絶望感を感じさせる。
発車前のひと時トイレに行き、手を洗い、アルコール消毒する。再びバスに戻る途中、ロビーに置かれたテレビが連日発生している大雨の被害状況をずっと伝えていた。
立ち止まりその画面を見ていたが、辛くなってその場を離れた。
暗い気持ちでバスに戻ると、帰路につく若いお客様がすでにたくさん座って待っていた。
それだけで、気持ちがほっとする。
お客さんにも助けられているなあ。
さて、そろそろ出発だ。