徹夜する自分をほめたくない  ――編集ダイアリー2020年5月24日


 

 

 

 3週間ぶりに明け方までのバスの仕事が終わる。
 そのまま高速で家に帰り、あまり眠くはないのだが、とにかく布団に入る。午前6時。

 そして、目が覚めた。午前10時。覚醒してもう眠れない。

 15、6年ほど前、業界紙らしきメディアのデスクをやっていたことがある。
 2週間に一度刊行の、全国の中古車オークション業界にまつわるタブロイド判24ページの媒体で、自分でも取材記事を書く。加えて各地の営業兼記者(ライティングは全員ほぼ未経験)から集まってくる取材記事の編集・校閲を行う。
 時にはリライトして文書を整え、文字数に合わせてほかのメンバーと手分けして紙面のラフを作り、それらを印刷所のレイアウターに回すところまでがわたしの仕事だった。

 いま、この文章の文字を打っていても手に汗がにじんでくる。
 いつも「締切」に追われていた33歳。
 あの時は徹夜がつらかった。

徹夜に勤しんでいた頃の写真が出てきた。

徹夜に勤しんでいた頃の写真が出てきた。

 机に向かい、タバコとリポビタンD、そしてなぜかアーモンドチョコ(冷凍庫でキンキンに冷やしてある)、そして濃い目のホットコーヒーを用意する。
 これでなんとか夜を乗り越えていたっけ。

 その後、仕事が変わってからも、徹夜仕事ではずいぶんつらい思いをした。
 いまはまだトラウマなので、その話はそっとしておいてほしい。

 でも、徹夜に近いバスの乗務をするようになってふと気づいた。
 つらい夜と向き合うための準備が、今ではなにもかも不要になったことに。
 過去の徹夜の鍛錬が今の自分を作った? いや年のせい。

 徹夜が平気……なんてほめられたことではないが、それも人生。
 でも調子に乗ってやり過ぎれば、きっとお返しがくる。

 徹夜はほどほどに。


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