旅に出てもいいですか? ――編集ダイアリー2020年6月13日


 旅に出たくてしょうがない。

 もともとじっとしていられない性分なので、いずれはこういう時が来るだろうとは思っていたが、やっぱり来た。
 衝動的にどこかへ行きたくなる病が。

 これまでは、週3回のバスの仕事でなんとなくそんな気持ちを紛らわせてきた。
 しかしそろそろ限界に来ているようにも感じる。

 そんなこと気にせず行きたいところへ行けばいい、と思う人もいるかもしれない。
 まあ、それもありなのだろうが、移動について自粛要請が出ている現状では、身勝手なことはできないと感じてしまう。

 それに、旅よりもやらなければならないことがたくさんある。
 でも、それでもなのだ!

 昔から、たぶん子どもの時から、自分の日常とは異なる「別の場所にある日常」を味わうことで心の均衡を保ってきたようなところがある。

 新宿のカメラ街に小学3年生の時から通っていたのも、中学1年生の時、九州を一人旅をしたのも、東日本大震災の後アメリカを横断したのも、「同じ地面でつながっているのに、自分の全く知らない人びとの暮らしがある」ことへのあくなき興味だったのだろうと思う。

 それを知り、一時でも共有することで、自分がいる日常世界の苦しみや辛さも乗り越えられる。
 自分の知らない場所で「他者」の存在を意識することで、強く生きていけそうな気がする。それは自分が世界に存在することを確認する行為でもあるのかもしれない。

 ああ、旅に出たい!!

 

 


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