Tabistoryの将来 ――編集ダイアリー2020年7月17日


 ようやく、Tabistoryのリニューアルに向けての構想がまとめ上がった。
 なかなかわたしの至らないところが多くて、ずいぶんのんびりとした運営になっていたWebマガジンなのだが、コロナウイルス禍を機に、借金して大幅なリニューアルを行うことにした。

 今回の重要な改良点は、スマホ閲覧の最適化と、将来的な有料化に対応できるシステムになることである。
 有料化は読者の方からすると不満に思われる方もいらっしゃると思うが、本づくりの点でも企業経営の点でも、継続的にエネルギーを注ぎ込み、たくさんの魅力的なコンテンツを発信するためにはやむをえないと判断したのだ。

 そして、原稿を寄せてくれる著者にはきちんと原稿料を払い続けていきたい。
 もっと多くの著者さんとつながり、このサイトがきっかけで更に活躍の場を広げていただき、この先もいっしょに仕事をする機会に恵まれるようなサイトに生まれ変わることができれば、こんなにうれしいことはない。
 どうかご理解いただければと思う。

 思い切って複業のバスの仕事を始め、公庫と信用組合の融資を受けてよかったのは、少なくともこれまでは日々自分のことだけで精一杯だったのが、多少なりとも心に余裕ができ、また著者に対するわずかばかりの還元もようやくできるようになったということである。

 でも、借金はしたものの、日々の運転資金に回すつもりはない。
 借りたお金は、今回のtabistory.jpの改良を始め、秋にオープンする「出発点」という場所と、そこに集う人に「投資」するためのものだ。そして新たな経済を生み出していくための大切なお金だ。

 お金とは人を惑わすものだ。そしていちばんの心配相手はその金を使う自分自身だ。
 使うことが目的ではなくて、手段としてお金を使うのだということを心に刻んでおきたい。

 心の余裕が慢心へと変わらないよう、ここに書き留めておく。

 

 


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