武塙麻衣子

文筆家。神奈川県生まれ。
立教大学文学部卒業。航空会社勤務後、英語講師を務める傍ら日記、エッセイを書く。
著書「諸般の事情」「驟雨とビール」等。趣味は、大衆酒場巡りと映画観賞。運動が苦手。
二匹の猫と夫と古いマンションの六階はじっこに住んでいます。

　ルールマランの村は長閑だ。　私とユークは時々思い出したようにエクス・アン・プロヴァンスでバスの...続きを読む

　月末にユークが出張で松本に行くというので、彼の仕事の最終日に合流して私も1泊することにした。 2...続きを読む

「今日は100番のバスでペルテュイまで行くよ」と、ユークが言った。　広場の近くのル・パン...続きを読む

　下田海中水族館は、今年で開館55周年のとても古い水族館だ。　地図を見ると、静岡県・下田半島の一...続きを読む

　松本行きのあずさに乗る時に何を持ち込んで食べるか、というところから私の旅は始まる。　新横浜...続きを読む

　ノイバイ国際空港に降りたってすぐに感じたのは強烈な熱気だった。　夜だというのに人がとても多...続きを読む

　アムステルダム滞在中に泊まるホテルのすぐ横には運河があった。　もっとも運河はアムステルダム...続きを読む

「今年は寒いよ」と1年ぶりに会ったオリーブさんが高い背を丸めるようにして肩をすくめて言った。 ...続きを読む

　門をくぐるとその庭で最初に目に入るのは、白い花が咲き誇る一本の百日紅（さるすべり）だった。 ...続きを読む

　その日は、昼にユークとマルセイユまで食事をしに出かけ、バスに乗って戻ってくると夕方のエクスアンプロ...続きを読む